【御礼・おまけつき】点綴会が1周年を迎えました

MAJIME ZINEで連載している読書会レポート「点綴会」が1周年を迎えました。

あるテーマに添った一冊を選び、書評を綴り、テーマに複数の視点から問いかけ合うことで、本と人との糸をつづり合わせていく。そんな、オリジナルの読書会。

題して、「点綴会」(てんていかい)

「点」は、5人の視〈点〉。

「綴」は、本を〈綴〉る、文章を〈綴〉る。

そして「点綴」は、ほどよく散らばっているもの、ひとつひとつをつづりあわせていくことを意味します。

「わたしにとっての生活(後編)/ 点綴会vol.1」

1年目は、5人のメンバーで、7本の記事を投稿することができました(全記事)。

1年前、「MAJIME ZINEで、本の企画がやりたい」とそれぞれ声をかけられたメンバーは「はじめまして」からのスタートでした。しかしどの回でも、相手の考えを丁寧に聞き取る一人一人の傾聴力と、それを踏まえた発言によって、ばらばらの思考がひとつながりになる、まさに「点綴」の名の通りの議論ができたと思っています。

2年目も、いろいろとチャレンジしていきたいと思っています。今後とも点綴会をよろしくお願いします。

(中野)

おまけ:点綴会メンバーが選ぶ!2023年の読書 BEST 5

昨年末、点綴会メンバーのうち4人が「2023年の読書 BEST5」を持ち寄り、プレゼンしあいました。個人的な想いものって大いに盛り上がったメンバーたち。その様子を一部、お届けします。

  1. 大木選書

「本を読むことを通じて、本来知ることができない他者の思考や経験、価値観に触れることができます。2023年は、本の中の人々や本の向こうの人々と、時間も空間も超えて対話を重ねた1年でした。同時に、本とともにいる人々と対話をする贅沢な経験を得ることもできました。」(大木・データ科学)

エドワード・W. サイード 著、大橋 洋一 訳
『知識人とは何か』
1998年
平凡社ライブラリー

  1. 島倉選書

「今、玉ねぎましましサラダを食べた後に歯を磨いたにもかかわらずコーヒーを飲んでいるので、口の中の感じがカオスです。このカオスな感じ、嫌いじゃないです。23年は、諸々の都合で読まなければいけない本を消化する1年だったかと思います。どれも1人で家に閉じこもっていては決して出会わなかった本だと思いますが、もっともっと雑多でカオスな読書ができたらなと思っています。24年は、普段行かない分類の書棚にも行ってみます。」(島倉・日本近現代史)

  1. ユキノ選書

「今回ピックアップした本のテーマは“ケア”。新社会人になり、生産性至上とする資本主義社会の中ですり減る心の支えとなった本を並べました。身体は資本、とはよく言ったものですが、丈夫な身体そうでない者はこの社会からこぼれ落ちていくしかないのか、その反発が常にあります。今はまだ自分のケアで手一杯ですが、ハードワーカーばかりのマスコミで働いているからにはケアの文脈を広めたいという野望を掲げセレクトしました。」(ユキノ・マスコミに勤務)

  1. 中野選書

「振り返れば、2023年の読書は『本当に大切なこと』を探す旅だったように思います。特に紹介した5冊は、ふとした時に『あ、あの本で言ってたことはこういうことだったのか!』と気付かされる、効用の長い読書体験でした。」(中野・芸術学/ MAJIME ZINE編集長)

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中野多恵

編集長。大学院生。芸術コミュニケーション専攻。

好きな言葉:「手考足思」(河井寛次郎)

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