点綴会メンバーが選ぶ!2024年の読書 BEST5 / 点綴会 番外編
アイキャッチ制作:宮川駿介
2024年も年の瀬。
昨年に続き、2024年も点綴会で今年の読書についてわいわい話し合いました。
それぞれの1年が透けて見えるような5冊。みなさんは、どんな本を読みましたか?
(昨年の記事はこちら)
大木選書
「本を読み終えたあとに、少し世界の見え方が変わる。
そんな本に出会えた1年でした。
本に込められた著者の思いを感受することで、まだ知らないこと、あるいは、本当は知っていたことに気づくことができるようです。
ということは、本から何を得られるかは自分自身の感受性にかかっているのかもしれません。
本から受け取る力を鍛えることは来年の宿題として、一層読書を楽しんでいきたいと思います。」
(大木・データ科学)
島倉選書
「人生無駄なことなんてないと言います。
洗濯物を干した瞬間雨が降る。
無洗米を研ぐ。
掃除機のダストケースをぶちまける。
こんな些細な経験でも何か意味があるのかなと信じています。
無駄な読書もない。
どんな本でも後から必ず効いてきます。
本の懐の深さに支えられた1年だったかと思います。
去年より少し読書の幅が広がったかな。
そう言いつつも読みたい本リストだけが増えていき、行動が伴いません。」
(島倉・日本近現代史)
ユキノ選書
「これから先、死ぬまでに何冊の本が読めるんだろう。
可処分時間が限られていく中でふと読んだ本が売れている本ばかりになっていることに気づく。
好きだった本や特別な作家がちゃんと売れて嬉しいけど寂しいそんな今年の思い出の本たち。
“社会に適合する”こと、健全であることにどうしようもない愛憎を抱いてブレブレの自我にとって本を読む時間は“一人称“を取り戻す行為だ。
自分の言葉を持つこと。
ままならない自己を、他者をそれでも慈しむこと。
それがどうにも下手で、もがきたくて、まだずっと本を読んでいたい。」
(ユキノ・マスコミに勤務)
ナカノ選書
「父と娘の時間。
悲しみの時間。
沖縄の時間。
詩の時間。
アラスカの時間。
星野さんがアラスカからその存在を教えてくれた「もうひとつの時間」は、今年読んだ一冊一冊の中にもあったように思います。
私の日常の中にはないけれど、確かに共にある別の時間。
今年の私にとって本は、そんな存在でした。」
(ナカノ・美術史)
鳥山選書
「周りの環境がガラリと変化した今年1年。
見るもの耳にするもの口にするもの…全てが出会いの連続でした。
本もまた同じ。
一期一会の読書体験を享しむことができました。
来年も自分自身の「根」に本という水を撒き続けたいと思います。」
(鳥山・美術史)
よいお年を!
ナカノ
編集長。大学院生。美術史専攻。
好きな言葉:「手考足思」(河井寛次郎)
美術館へ行く|葉書を送る|本屋へ行く|音楽を聴く|文章を書く